processトーガシが選ばれる理由
初のオンラインイベントへの挑戦と成功を支える「第42回冷凍・空調・暖房展:HVAC&R JAPAN 2022 ONLINE」の事例
WEB制作 オンラインイベント 360°VR
HVAC&Rは、1956年に前身の「国産冷凍機器展」として初めて開催されて以来、半世紀以上にわたり、国内唯一の冷凍・空調・暖房機器産業の「専門見本市・展示会」として開催されてきた歴史ある展示会です。2020年3月に開催予定であった第41回は、COVID-19の感染拡大時期と重なったため中止を余儀なくされ、困難な状況が続く中で「HVAC&R」としての「新しい展示会の形」を模索されていました。そんな中、トーガシはオンライン上でのイベント開催をサポート、専用WEBページから360度VRなど新しいコンテンツのご提案から制作まで、ハイブリットなイベントの立ち上げをお手伝いいたしました。
そこで、オンラインでも開催するに至った経緯から、このコロナ禍での課題、そこから導き出したHVACがイベントを実施する事への答えを、一般社団法人・日本冷凍空調工業会の木村様と朝倉様に伺いました。
――オンラインイベントを企画したきっかけを教えてください
- 木村様
- 2020年の開催が中止になり、ちょうど一年前の今頃(2021年2月頃)次の開催をどうするか悩んでいました。感染症対策の費用の問題や、集客の面でも厳しいのではないかと意見もありましたし、そもそもリアルでの開催ができないのではないか、など課題が多くありました。 そんななかで開催するのであればオンラインやバーチャルを入れる必要がるよね、という話になっていましたが、自身が電気メーカー出身なのでバーチャルと聞いたときにすぐにCGなどを思い浮かべてしまい、莫大な費用がかかるのでは、と頭の片隅で考えていました。
――それで情報収集のためにイベント総合EXPOへ行かれたわけですね
- 木村様
- やはり「これからのイベント業界や展示会がどうなっていくんだろう?」というのが一番興味のある部分でしたので、イベント総合EXPOのDMを見た時に行ってみようと。ほっといてもDMがたくさん来るもので(笑)
トーガシを選んだ理由とは?
――出展していたトーガシへお声がけいただいたのは何故ですか?
- 木村様
- オンラインイベントやバーチャル展示会など、実際にどうやったらできるのかな?と思いながら展示会へ行ってみたのですが、「わりとやっているんだな」と、「なんかできそうだな」という印象でした。そうした中、トーガシのブースが目にとまり、気になったので話を聞いてみようと思いました。
――最初のきっかけはブースの印象だったということでしょうか?
- 木村様
- そうですね、大変失礼ながら「トーガシ」という名前は知らなかったもので(笑)
- 朝倉様
- デザインセンスがあって何かやってくれそうだな、と期待もさせてくれましたし、好印象でした。
- 木村様
- 大体同じような業種が並んでいる中で、目を引きましたし、最初に話しかけた前川さんがすぐにその場でしっかり説明をしてくれたのはよく覚えています。こちら側の課題や、やってみたいことに対して違和感なく 「こういう場合は、この方法が良いと思います」など、具体的なアドバイスをいただきました。
- 朝倉様
- ほとんどのブースが質問にはっきりとした答えが返ってこなくて、カタログくれるだけ、などが多かったですね。
――その時、前川さんはどういう気持ちでお話しされたのでしょうか?
- 前川
- そうですね、オンラインやVRを使ってのイベントや展示会についての弊社のサービスを勉強して臨んだ展示会でしたし、木村様、朝倉様とお話しさせていただいて「こんなことがやりたい」というニーズに合うサービスがありましたので、自信をもってご紹介できるなと思い、力を入れてご説明させていただきました。
――その後のコミュニケーションは円滑でしたか?
- 木村様
- 私は「せっかち」なので、レスポンスが悪ければすぐに他社に相談してしまうタイプなのですが、素早く対応してくれ、これなら任せることができるなと。
赤字になるくらいなら、やめようという気持ちもあった
――その後、何がきっかけで開催を決めたのでしょう?
- 木村様
- オンラインやVRの提案をいただき、前回の中止もあったので開催したいという気持ちもある中で、赤字になるならやめるか、という気持ちもありました。ですが、フクシマガリレイ株式会社さん(日本冷凍空調工業会の会員企業)の出展されている厨房設備機器展に行った後に、その時の展示ブースが360度VRになったものを見せてもらい「これはトーガシに聞いた話と同じだ」と思いましたし、その後、評判も上々だとフクシマガリレイの担当者に聞きました。
――それを見て可能性を感じられたわけですね
- 木村様
- そしてもう一つありまして、2021年の7月にWEBアンケートを出展企業に取ったのですが、その結果に「バーチャルやオンラインとのバランスが大事ではないか」という意見があったので、それも後押しになりました。
――出展社さんのニーズも踏まえて開催を決められたわけですね
新しいことへの挑戦と苦労
――一番苦労されたのははどこでしょう?
- 木村様
- やはり、オンラインサイトの構築に時間をかけました。今までのWEBサイトとは違う、バーチャルでのコンテンツの見せ方をしないといけませんでした。ですがトーガシさんからの的確なアドバイスをもらい、導線の作り方や、費用のかけ方などを丁寧に解決しながら作ることができました。
――歴史を見ていますと新しいことへのチャレンジする姿勢を感じます
- 木村様
- そうですね。難しいですが自身の経験からも「新しいことへ挑戦しない限り衰えていく」という信念を持っています。
- 朝倉様
- 公式ツイッターも開設して情報発信をアップデートしていこうと意識しました。今回、オンラインや360度VRを取り入れてHVAC&Rを開催したのは、時代の流れから言うと自然のことのような気がしますね。
展示会が終わっても残るのがいいね
――出展社さんからの反応はいかがでしたか?
- 木村様
- 今回、出展を辞退された企業さんも何社かあった中で「あんな風にアーカイブが残るのはいいね」と声をかけていただきました。※アフターイベントは2022年3月31日まで開催中。アーカイブは特設サイトから来場登録の上、アクセスください。https://www.hvacr-system.jp/visitor/index
――セミナーもアーカイブされていますよね
- 木村様
- カンファレンス・セミナーに関しては、講演者の許諾が撮れているもの関してはYoutubeでアーカイブしています。公開後、一週間もしないうちに全体の再生数が、リアルイベントの来場者を越えました。人数の把握が簡単にできるのもいいですね。
――データの蓄積ですね。次の構想は有りますか?
- 木村様
- 今回、出展社の個別360度VRブース(一つのブースを360度VR化)の申し込みは5社と多くはありませんでしたが、増えてくればカテゴリーを分けて「冷媒を知りたい場合はコッチ、ソリューションを知りたい場合はコッチ」など、もっと整理してリアルの展示会とは違った、出展社と来場者のマッチングができる場になればと思っています。
リアルの偶発性とオンラインの利便性の融合
――これからのHVAC&Rが目指すのはどんな未来でしょう?
- 木村様
- ふらっと散歩するような感じで展示会に行くような気軽さが、リアルにもオンラインやバーチャルにもあるようなイベントにしていきたいなと思っています。 私、書籍はほとんど電子書籍を購入してしまうのですが、意識して週に一回くらいは本屋さんに行くようにしています。やはりデジタルだけでは情報が偏ってしまいますので、偶発性のようなものも大事にしていきたいなと思っていますので、うまく融合していきたいですね。
――今回のご縁も展示会でした。メリットを理解することが重要ですね
- 木村様
- 展示会場が遠くて、行くの大変ですけどね(笑)それでも行きたいと思わせる展示会にオンラインを使って誘引していくことが、これからもっと大事になってくるかと思います。WEBやSNSでの集客や情報発信を見据えた、サイトの作り方など課題は多くありますね。
HVAC&Rが考えるSDGsとは?
――最後にHVAC&RのSDGsとの接点があれば教えてください
- 木村様
- 冷凍空調産業として言えば、温暖化係数の低い冷媒や省エネ機器の開発等が命題としてありますが、展示会「HVAC&R」としてプラットフォームや場を提供することでの接点という話であれば、「リアルとバーチャルの融合」だと考えています。 今までみんながリアルでしか来ることができなかった、展示会をオンラインでも訪れることができるようにする、来場者と企業の出会いの場、情報共有の場を提供するという事が我々のSDGsだと考えています。
――本日はお話を聞かせていただきありがとうございました!