イベント開催時は補助金・助成金を活用できる?開催に必要な費用と共に解説
本記事ではイベントの開催や展示会への出展を検討している企業の担当者に向けて、イベントや展示会を開催するために必要な費用や助成金の概要について解説します。 イベントや展示会を開催するにあたって、どのような費用が必要なのかを知りたい人もいるでしょう。イベントや展示会にかける費用をなるべく抑えたい人は、補助金や助成金を受けることを検討するのがおすすめです。
目次
1.イベントで利用できる補助金とは?
イベントや展示会を開催するにあたって補助金が利用できる場合があります。ここからは、補助金について解説します。
1-1.補助金とは
補助金とは、政府や公共機関などが特定の目的を達成するために、企業や団体、個人に対して提供する金銭的な支援のことを指します。
補助金の目的は多岐にわたり、経済的な活動の促進、社会的な問題の解決、研究開発の支援、地域の振興、環境保護などがあります。
補助金は返済の必要がないことが一般的ですが、補助金を受けるためには申請が必要であり、使用目的が制限されている場合が多いです。また、補助金を受け取るためには、一定の条件を満たす必要があり、その条件は補助金の種類によって異なります。
1-2.補助金と助成金の違い
補助金、助成金ともに主として地方公共団体がその地域の中小企業を対象に販売促進を目的として支給している、返済しなくて良いお金となっています。
この制度を利用することで、自社が負担する展示会の出展費用を軽くすることが可能です。補助金は受給資格や条件を満たしていても必ず支給されるとは限りません。
一方、助成金は受給資格や条件を満たしていればほぼ支給されるものです。 補助金を支給されるためには募集期間に応募書類を提出し、審査を受ける必要があります。受け取れる金額は一般的に補助金のほうが助成金よりも多いため、審査に挑戦してみるのも良いでしょう。
2.補助金や助成金の申請から取得までの流れ
補助金や助成金の申請から交付までの流れは、申請書の提出、審査、交付決定通知、イベントや展示会の開催、実績報告書の提出、補助金額の決定、補助金請求書を提出、補助金の振込といった順番で行われています。
なお、申請書を提出する前に申請エントリーが必要な場合があり、その締め切りも申請書類提出の前に設定されていることが多いため、エントリーを忘れないように気を付けることが必要です。
また、申請書の提出後に行われる審査は、書類だけでなく面接が実施される場合もあるため、口頭でもアピールできるように、また、質問されそうな問いに対する回答を考えておくと良いでしょう。
3.補助金のメリット
補助金にはイベント費用の負担を軽くすること以外にもメリットがあります。ここでは代表的なメリットをご紹介します。
3-1.自社の事業計画を見直すきっかけになる
補助金の申請には審査を通すための書類を作成する必要があります。具体的には事業計画書や応募申請書、経費明細書、事業要請書などが必要で、それらをまとめる作業の中で自社の事業を見直すことができます。
3-2.助成金より支給額や種類が多い
前述したように一般的補助金は助成金に比べ支給額が多く、大規模のイベントの場合数億円規模の補助金も存在します。一般的には補助金の公募は4~5月頃が多いため自社で利用できるものがないか確認しましょう。
3-3.支給された事実が自社の価値の証明になる
受給資格や条件を満たしていればほぼ支給される助成金とは違い、補助金の支給を受けるには審査を通過しなければなりません。厳しい審査を通ったという事実が自社の価値が公に認められたことの証明になります。
4.補助金や助成金の申請に関する注意点
まずは、各補助金や助成金によって受付方法は持参のみ、郵送のみなど異なるため事前に確認しましょう。また、補助金や助成金はイベントや展示会が終わった後に報告書を提出してから振り込まれるため、イベントや展示会の費用は自社で用意しておく必要がある点にも注意が必要です。
さらに、補助金や助成金は予算に達すると募集を締め切られるため、早めの準備が必要になります。万が一、書類に記入漏れなどの不備があると、審査の対象から外れたり書類の再作成が必要になったりする恐れがあるため、提出前にそのような不備がないかどうかをしっかり確認しましょう。
ほかにも、申請条件として団体の認証が必要な場合があることや、出展する企業や展示会によって活用できる補助金や助成金は異なるため、早めに計画を立て、自社に適したものを探すことが重要です。
5.イベント開催や展示会出展に必要な費用
イベントや展示会を開催するにあたっては費用が必要です。ここからは、イベント開催や展示会出展に必要な費用にはどのようなものがあるのかについて紹介します。
5-1.出展料
1つ目としてはイベントや展示会への出展料が挙げられますが、具体的な費用はそのイベントや展覧会で出展する広さによって変わります。ブースの広さの単位は小間(こま)といい、展示会ごとに広さは異なるでしょう。
一般的には、おおむね1小間の広さは3m×3mで設定されていることが多く、1小間あたりの出展料は20~60万円程度が相場ですが、会場によって金額は大きく変わります。多くの小間を借りれば借りるほど、その分の費用がかかるでしょう。また、人通りが多いような場所になると、追加料金がかかることもあります。
なお、地方自治体が主催の展示会であれば数万円と、通常よりも大幅に安い費用で出展できる場合もあるため、コストを抑えることが可能です。
また、一口に「出展料」といっても、会場によって含まれる内容が異なります。ある会場では小間の使用料のみであるのに対し、別の会場では小間使用料に加えて床工事や電気工事も含まれていることがあるため、事前に確認することが大切です。
5-2.ブースの装飾にかかる費用
集客のためにはブースを装飾して目立たせる必要があるため、それにかかる費用も必要です。装飾にかかる費用は床面や壁面の工事費、材料費、運搬費、設営および撤去費用、人件費があります。
さらに、企画やデザインを外注で頼む場合は企画・デザイン費も必要です。1小間借りた場合、工事費などは60~100万円程度かかり、運搬スタッフへのギャラは1人あたり5000~8000円程度が相場となっています。
上記のように、ブース装飾にかかる費用にはさまざまな種類があるため、最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、パッケージ化されているブースを使用したり、適切な装飾業者を選んだりすることでスムーズに準備が進められるでしょう。
5-3.告知や運営に関わる費用
集客のために自社のクライアントへイベントや展示会の告知を行う場合は、その費用も必要です。メールであれば費用はかかりませんが、紙ベースの案内状やお礼状を送る場合は、その送付にかかる費用が発生します。また、展示会用のスペシャルサイトを立ち上げる場合はその製作費もかかります。
スペシャルサイトは、出展の様子を発信するだけでなく、出展時間などの基本的な情報を掲載できるほか、公式SNSと連携させて、より一層の集客を狙う効果も期待できるため、利用する企業も多くなっているのです。
ほかにも、展示会の運営マニュアル、ノベルティなど配布物やユニフォームの制作費、映像や音響、照明を用いる場合は機材の調達費、オペレーター費用も必要になります。さらに、ブース運営のためのスタッフやコンパニオンを動員する場合は、MCの交通費、宿泊費など人件費もプラスでかかるでしょう。
6.助成金・補助金の例
様々な助成金や補助金が様々な自治体や団体で実施されています。ここではいくつか例を挙げていきます。
6-1.市場開拓助成事業
市場開拓助成事業は、東京都と公益財団法人東京都中小企業振興公社が、自社が開発した製品もしくはイノベーションマップに属する技術や商品の販路開拓のために展示会に出展する場合に経費の一部を助成するものです。
助成対象の展示会は国内外およびオンラインで、助成限度額は300万円以内、助成率は2分の1以内と定められています。この助成を受けるためには、申請書を提出する前に事前のエントリーが必要です。簡易書留などの記録に残る方法で郵送し、持参や普通郵便、電子メールなどによる提出は認められていません。
【東京都中小企業振興公社】
令和4年度 市場開拓助成事業 ~展示会への出展等に関する助成~
6-2.ものづくりプロモーション推進補助金(東京都墨田区)
ものづくりプロモーション推進補助金は、東京都墨田区が、区内のものづくり事業者が参画して実施するイベント等事業を支援することにより、区内産業の活性化を図るための補助金です。
(1)代表者を含む2者以上が墨田区の認定等のいずれかを持つ事業者
(2)墨田区の認定等のいずれかを持つ事業者との連携実績があるクリエイター又は墨田区内のものづくり事業者の参加が4者以上である場合
などの条件を満たせば最大150万円の補助金が支給されます。
7.助成金・補助金の探し方
様々な助成金や補助金が各地方に存在します。
自社にあったものがないかこちらの「支援情報ヘッドライン」で検索してみてください。
8.補助金を賢く活用して費用対効果の高いイベント開催を
展示会への出展を検討しているものの、予算が少ない場合は補助金や助成金を受けることを考慮してはいかがでしょうか。トーガシでは展示会の企画プランニングから運営事務局、リアルイベントの会場設営や空間演出、オンライン展示会の施策まで幅広くトータルでサポートを行っています。
イベントや展示会出展の費用対効果を最大化したい場合は、ぜひ検討してみてください。
9.【無料DL】ホワイトペーパー「出展料&ブースの相場」
「展示会の出展料ってどれくらいするの?」「ブースのサイズって?」「オリジナルの出展ブースを作る費用は?」などの疑問を分かりやすくまとめたホワイトペーパーを作成しました。ぜひご活用ください!
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