アフターコロナの現状と今後の動向~イベント・展示会はどう変わる?

新型コロナウイルスの感染拡大後、社会情勢は一変しました。ビジネスショーやパブリックショーなどの「展示会」も開催方法が多様化しつつあります。感染対策をしながら、展示会を開催する方法に悩んでいる担当者も多いでしょう。この記事では、アフターコロナの世の中でのイベント・展示会の動向、開催にあたってのポイントを解説していきます。

1.  コロナによってイベント・展示会はどのように変化したのか

従来の展示会では、多くの人を集めて開催するオフライン形式が当たり前でした。しかし、新型コロナウイルスの感染状況が広がる中では、空間を密にすることは望ましくありません。

そのため、オフラインの展示会開催・リアルイベントは困難になったといえます。そこで、従来とは異なる方式の「オンライン展示会」をWebで行う企業が増えてきました。

Webであれば、密になるリスクを避けながら展示会を続けられます。そのことで、展示会を中止・延期にする機会損失も防げるようになりました。

1-1.ハイブリッドイベントの増加

その後、感染対策の方法論が発見されていく中で、オンラインとオフラインを融合させたハイブリット形式の展示会も出てくるようになりました。

具体的には、リアルな空間での商談席を減らし、オンラインスペースでリモート商談を行う方式です。こうすれば、展示会でのオペレーションを必要最小限にし、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、オンラインとオフライン開催のメリットをかけ合わせられるのです。

1-2.配信設備の拡充とバーチャル化

従来の対面式イベントが制限される中、多くの組織がデジタル技術へと目を向け、ウェビナーオンライン会議バーチャルコンサート、さらには仮想現実(VR)を用いたイベントなど、新たな形式のイベントを生み出しました。このようなデジタル化の波は、配信設備の技術的な進歩を加速させ、より高品質なストリーミング、多機能なインタラクティブツール、そしてユーザー参加型の体験を可能にしました。

バーチャルイベントへの移行は、参加者にとっても主催者にとっても多くの利点をもたらしました。参加者は、世界中どこからでもアクセスできるようになり、交通費や宿泊費などのコストを削減する選択肢も増えています。主催者にとっても参加者層を広げ、より多様なオーディエンスにリーチする機会創出につながっています 

2.アフターコロナはリアルイベントが増える?今後の動向について

企業と顧客が直接対面でき、商品・サービスの魅力を伝えられるリアルでの商談はとても重要な機会です。対面で営業できる機会が減ったコロナ禍ではますます展示会の重要性が見直されるようになってきており、株式会社 展示会営業マーケティングが行った調査によれば、調査対象106名のうち77.4%が「今後も自社商品や自社サービスの営業・販促施策として、展示会出展を行いたい」と回答していました。

また、これまでは緊急事態宣言もありリアルでの展示会やイベント開催が中々できない状態でしたが、2021年9月30日をもって全都道府県で解除されて以降、リアルでの開催が急速に復活し始めています。

コロナ以前のような形で展示会をリアルで開催するには時間がかかると考えられるものの、今後もリアルでの展示会やイベントの開催は増えていくでしょう。ただ、オンライン開催に向ているイベントもあるため、アフターコロナではリアル開催・オンライン開催・リアルとオンラインを融合したハイブリット開催など、このコロナ禍の経験を元にして多様化した開催方法が定着していくと考えられます。

それぞれ見てみましょう。

2-1. リアル開催が中心となるイベント

  • 成人式
  • 学園祭
  • 結婚式
  • 決起集会
  • 食フェス
  • 展示会
  • 東京モーターショー など

リアル開催の魅力はやはり参加者が直接コミュニケーションをとり、その場の体験を共有できる点です。例えば音楽フェスで感じる音や空間、出演者や参加者の熱量はリアル開催ならではでしょう。

オンライン観光なども出てきましたが、やはり地域のイベントなどもその場で体験していただいた方が地域の魅力を存分に伝えられますよね。他にもお客様自身に体験していただくイベントや、使い心地や質感が重要な商品の展示会などはオンライン開催では難しくアフターコロナではリアルでの開催が増えてくるでしょう。

2-2. オンライン開催が中心となるイベント

  • シンポジウム
  • 株主総会
  • 学会
  • セミナー
  • 説明会
  • 講演会 など

コロナ禍において様々なオンラインツールが発達し、ウェビナーやオンラインイベントなどもメジャーになってきました。

オンラインでの開催はリアルよりもコストを抑えられ、開催時間・場所が限定されないことが魅力です。セミナーや講演会のように基本的には一方向から情報を発信するようなイベントは引き続きオンラインで開催することで、低コストで多くの方と接点を持つことができます。  

2-3.ハイブリット開催に向いているイベント

  • 東京ゲームショウ
  • 東京ガールズコレクション
  • 音楽ライブ
  • スポーツイベント
  • 演劇
  • 入学・卒業式 など

最近は3D-VRを活用したリアル空間の再現なども可能になっており、リアルで開催した展示会やイベント空間をオンライン上で再現し、イベント終了後もお客様にアプローチできるようになっています。

また、ライブのようにリアルで開催している内容を生配信し、当日参加できない人がオンラインで参加できるようにしている場合もあります。交流会などはリアル・オンラインどちらも開催し、参加者には好きな方に参加してもらうことも考えられます。

コロナ禍でオンラインでの開催方法が発達したことで、今後の展示会やイベントの開催は多様化し、主催者が目的や参加者のニーズに合わせて適切な方法を選択していくことが重要になるでしょう。

3.  今後のイベント・展示会開催において主催者が求められる感染対策  

アフターコロナの時代では、イベント主催者に安全への意識が強く求められます。東京都では緊急事態宣言解除後、「リバウンド防止措置期間」を設け、令和3年10月1日~24日まで、リアル空間にさまざまな感染対策を呼びかけており、イベント開催についても、21時までの時間制限、収容人数の制限などを要請してきました。

さらに、大声の有無によっても人数や収容率は変わります。そのうえで、参加者には直行・直帰の要請を徹底しています。企業はこれらの対策をしっかり実施しながら、リアルイベントを開催していく必要があるのです。また、感染対策の内容をスタッフや来場者とも共有しなくてはなりません。ここからは、コロナ禍のイベントや展示会開催における感染対策について解説します。

3-1.来場者の制限  

空間が密になり、ソーシャルディスタンスを保てなくなることで、コロナの感染率は高まってしまいます。コロナ禍では感染拡大や医療体制の状況に合わせ、来場者に制限が設けられるでしょう。そのため、主催者は企画段階から会場の収容人数を正しく把握しなければなりません。

また、事前予約制にするのも対策のひとつです。来場者がどの時間帯でどれほど訪れるのか分かりやすくなるので、収容人数を上限の範囲内で調整できるでしょう。  

3-2.禁止事項・参加ルールの掲示  

リアルで展示会を開催するなら、会場内外に注意書きを示しておくことも大事です。来場者は感染対策のルールを知り尽くしていると限りません。

また、会場の様式、規模によっても注意事項は変わります。来場者や出展者が分かるように、大声や飲酒の可否、密への喚起などを記しておきましょう。そして、注意書きは必ず、来場者と出展者に見てもらえる場所へと貼り出さなくてはなりません。会場入り口は当然として、トイレの前や通路など、さまざまな場所に看板や案内を設置するのも得策です。

3-3.感染対策グッズの用意  

コロナ感染対策には、専用のグッズを用意しておくことも大切です。消毒用のアルコールスプレーや体温を測るサーモグラフィーカメラなどを設置し、全来場者に利用してもらいましょう。

来場者の中には使用済みマスクを捨てたくなる人もいます。コロナ対策用ゴミ箱と通常のゴミ箱を別々に置いておけば、感染リスクをさらに下げられます。

3-4.スタッフや来場者への呼びかけ  

展示会の会場で働くスタッフはもちろん、来場者にも感染対策への協力を呼びかけましょう。たとえば、その場にいる全員がマスクをつけるようにします。飛沫は代表的な感染ルートなので、マスクによって防がなくてはなりません。

また、スタッフと来場者に事前の検温を徹底してもらいます。少しでも熱がある場合は来場を避けてもらい、感染リスクを抑えるように努めましょう。会場入り口でも検温ができるようにすれば、うっかり発熱したままやって来た人の入場を遠慮してもらうことも可能です。

そのうえで、スタッフの健康管理も欠かせません。熱だけでなく、些細な体調不良を感じたときも報告させるようにします。そして、なるべく無理せず、診断が出るまでは休んでもらうのが賢明です。コロナウイルスの症状には個人差があるので、本人が「大したことはない」と思っていてもすでに発症しているケースはありえるからです。

4.イベントの課題はトーガシにお任せください

アフターコロナではリアルでの展示会・イベント開催を求める方が増えてくるでしょう。リアル・オンライン・ハイブリットと開催方法が多様化していく中で、主催者には感染対策を徹底し、適切な開催方法を選択していくことが求められます。

感染対策のノウハウがない企業は、リアルイベントの開催を諦めてしまうこともあるしょう。そのようなときには、ぜひトーガシにご相談ください。展示会やイベントの運営会社として、数多くの企業を総合的にサポートしてきており、コロナ禍でも感染対策を提案しながら、リアルやバーチャルでの展示会を成功させています。企画段階から展示会に関わり、オリジナルのプロダクトやツールを製作できるのも強みです。

トーガシには緊急事態宣言下での展示会・出展をサポートしてきた実績もあります。単に感染リスクが少ないだけでなく、来場者をひきつける空間デザインや演出までサポートしています。アフターコロナのイベント・展示会の開催を考えているのであれば、ぜひお問い合わせください

5.【無料DL】イベントのハイブリット化とリジェネレーション

コロナ禍により変化したイベントの開催方法をスタイル別で解説し、この先の展望を「withコロナ時代 ハイブリット化するイベント展示会とリジェネレーション」と題したホワイトペーパーを作成いたしましたぜひご利用ください。
※送信完了後、記入いただいたメールアドレスに資料を送付いたします。

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